栃木でも冬に向けて積雪対策を! 想定される被害とおすすめの対策を紹介

ここ最近は、朝晩がめっきり涼しくなってきました。今年も冬の足音がすぐそこまで近づいてきていますね。栃木県は降雪量が多い地域なので、冬の間は積雪によるエクステリアの破損に気を付けなければなりません。大切なエクステリアを守るためにも、冬本番の前にしっかり対策をしておくことが重要です。ここでは、積雪によって家が受ける被害や、おすすめの積雪対策について解説します。




■栃木県の冬の気候



最初に、栃木県の冬の気候について確認しておきましょう。関東地方北部に位置する栃木県の気候は「内陸性気候」で、季節による寒暖の差が大きいのが特徴です。気温の年較差(8月の最高気温の平均値と1月の最低気温の平均値の差)は全都道府県でもトップクラスで、外部から移住してきた方が夏と冬の気温差に驚くこともしばしばあります。


降雪量に目を向けると、宇都宮をはじめとする県央部はそれほど多くありません。しかし、例年10月下旬になると初霜が降り、男体山では冠雪が見られます。11月に入ると山間部では雪が降り、12月には一気に冬型の気圧配置に転換、平野部でも積雪が観測されます。標高が高い地域ではまとまった雪が降り、奥日光や那須高原などの北部では、時に積雪が1mを超えるほどです。


弊社のある足利市も、日光や那須には及ばないものの、毎年かなりの量の雪が降ります。積雪や凍結によるエクステリアの被害も頻繁に発生するため、冬前の対策は必須です。




■積雪によって家が受ける被害



大規模な積雪や厳しい寒さに見舞われると、家は雪の重さや凍結によってさまざまな被害を受けます。エクステリアが受ける被害や、発生する危険を見ていきましょう。



・積雪や落雪によるカーポートの破損



カーポートの屋根に大量の雪が積もったり、家の屋根から雪が落ちてきたりすると、カーポートの屋根が破損してしまいます。時には、支柱が曲がったり折れたりすることもあります。


雪は軽いイメージがあるかもしれませんが、それは大きな誤解です。降ったばかりの「新雪」でも50kg~150kg/㎥程度、数日経って少し固くなった「こしまり雪」なら150kg~250kg/㎥程度になります。そして、さらに雪が積もって固められた「しまり雪」だと、250kg~500kg/㎥にもなるのです。一般的なカーポートではまず耐えられません。



・雪の重みで建物の屋根や付帯部が変形



雪の重さは、住宅にとっても脅威です。住宅はカーポートに比べると頑丈ですが、それでも積雪によって屋根が変形したり、破損したりすることがあります。また、雨樋などの「付帯部」は特にダメージを受けやすく、積雪で雨樋が丸ごと脱落するようなケースも珍しくありません。さらに、大量の雪が屋根から落ちてきて、人や車が巻き込まれる場合があるのも怖いところです。



・玄関先の凍結による転倒



玄関周辺やアプローチが寒さによって凍結すると、転倒事故につながるおそれがあります。玄関周辺はタイルや飛び石などの滑りやすいものが多く、家に出入りする時に必ず通る場所なので避けることもできません。どれだけ注意していても、いつかは転んでしまいかねないのです。小さなお子様やお年寄りがいるご家庭では、特に注意する必要があります。




■冬本番前にやっておきたい積雪対策



積雪や落雪による住宅の被害は、適切な対策によって防ぐことができます。ただし、冬本番に入って雪が降り始めると工事が難しくなるため、冬に入る前に済ませておくことが大切です。エクステリアごとの積雪対策を確認しておきましょう。



・カーポートは雪の重さに耐えられるものを選ぶ



カーポートは、積雪対応のものを選ぶのが原則です。一般的なカーポートよりも頑丈で、大量の積雪にも耐えることができます。特に雪の多い地域では、スチール製の折板屋根+柱が4本以上のものがおすすめです。お住まいの地域の積雪量に適した強度のものを選ぶといいでしょう。


また、サイズや傾斜が工夫され、雪が自然に落ちるようになっている製品もあります。雪下ろしの負担を減らせるので便利ですが、安全のためにも雪が落ちる場所を計算して設置しましょう。



・屋根の形状で雪が落ちる方向をコントロール



屋根に積もった雪は、やがて自重によって滑り落ちます。雪が落ちる方向や場所は、屋根の形状や傾きによってある程度コントロールすることが可能です。たとえば片流れ屋根にすると、積もった雪を一方向にのみ滑り落とすことができます。


計画的な屋根の雪落としは、落雪に人や車が巻き込まれるのを防ぎ、屋根の負担軽減という点でも効果的です。もちろん、屋根に求められる役割は積雪対策だけではないため、よく考えてデザインを決めなければなりません。専門業者に相談し、十分に検討することが大切です。



・玄関アプローチはロードヒーティングシステムで凍結対策



玄関から道路やカーポートへの距離が長い場合は、「ロードヒーティングシステム」の導入がおすすめです。もともとは高速道路などのスリップ防止のために開発されたもので、地中に発熱するパイプや電熱線などの放熱体を巡らせることで、地面の温度を上げます。その結果、落ちた雪がすぐに溶けて積もらなくなり、凍結もしなくなるのです。


他には融雪剤を使うという方法もありますが、場所によってはお庭の植物を枯らしてしまうリスクがあります。また、誤って住まいの外壁や車のボディにかけると劣化を招きます。ロードヒーティングシステムならこういった心配もなく、誰もが安全に通行できる玄関アプローチを作れるのです。



・エクステリアのコンクリート基盤は頑丈に!



忘れてはならないのが、エクステリアのコンクリート基盤の強化です。カーポートやフェンス、門扉といったエクステリアは、コンクリート基盤によって固定されています。この基盤の強度が不足していると、エクステリア自体が頑丈でも雪の重さを支えられず、根元から倒壊してしまいかねません。雪の重さを考慮し、コンクリート基盤もしっかり強化しましょう。



早めに積雪対策を取れば、雪の多い栃木県でも安心して冬を越えることができます。そのためにも、自宅のどこにどのような対策が必要なのかを調べ、正しい方法で工事を行うことが大切です。まずは栃木の気候に詳しい専門業者に相談してみましょう。


栃木県足利市を中心に活動する株式会社オオヤマは、外構・エクステリア・造園工事の専門業者です。どのようなお客様からもしっかりとヒアリングを行い、ご要望を最大限に反映させたプランをご提案いたします。積雪対策や破損箇所の修繕をはじめ、外構に関するお悩み・お困りごとがございましたら、どうぞお気軽にご相談ください。