庭の空きスペースを「使える」場所に変身! テラス屋根のメリットや活用法、注意点を紹介

皆さんは、お庭の空きスペースをどのように活用していますか? お子様の遊び場やガーデニング用スペースとして活用できている方がいる一方、用途が思い浮かばず空いたままのご家庭も多いのではないでしょうか。そのような時は、お庭に「テラス屋根」を設置するのがおすすめです。ここでは、テラス屋根のメリットや活用法、設置する際の注意点をご紹介します。




■テラス屋根とは?



テラス屋根とは、文字通りテラスに設置される屋根のことです。建物におけるテラスとは、母屋から突き出ていて地面より一段高くなっているスペースを指します。リビングやダイニングの掃き出し窓や勝手口から、お庭や裏庭につながる部分に設置されるのが一般的です。


新築やリフォームの際、お庭に石やタイル、コンクリートを敷き詰めたテラスを設け、それとセットにして屋根を設けるケースがよく見られます。もちろん、テラス屋根を後付けすることも可能です。多くのテラス屋根は、金属製の支柱+ポリカーボネートなどの屋根材で構成され、簡易的ながら一定以上の耐久性があります。




■テラス屋根を設置するメリット


テラス屋根にはいろいろな使い方があり、暮らしの中で活躍する場面がたくさんあります。テラス屋根を設置する主なメリットを挙げてみましょう。



・雨よけ



テラス屋根の最も手軽な用途が、洗濯物干し場の雨よけです。テラス屋根がしっかり雨を遮るので、急に雨が降ってきても慌てて洗濯物を取り込む必要がありません。お天気が不安な日にも、洗濯物を干したまま出かけられます。屋根を大きくしたり連棟にしたりすれば、干すスペースが広くなり、小さなお子様の雨の日の遊び場としても使えます。



・糞害予防



せっかくきれいに洗った洗濯物が鳥のフンで汚されてしまい、洗濯をやり直すはめになった経験がある方は多いでしょう。テラス屋根があれば、このようなトラブルを防ぐことができます。もちろん鳥のフンに限らず、上から降ってくるものはすべて防いでくれるので安心です。



・プライバシーの保護


テラス屋根にオプションの前面・側面パネルを付けると、洗濯物や室内の様子を見られるのを防ぐ目隠しになります。パネルの素材をすりガラス調にすれば、光を取り込みながらプライバシーを保護することも可能です。



・実用的スペースの拡大


テラス屋根を裏の勝手口付近などに設置すれば、置いてある荷物やゴミ用ポリバケツなどが雨で濡れるのを防ぐことができます。つまり、勝手口付近が快適で実用的なスペースになるのです。



・日差しの遮断


屋根テラスは日光や熱を遮断する素材でできていることが多く、設置すると室内に直射日光が入るのを防いでくれます。これは夏場の室温上昇を抑え、エアコンの効率を高めて省エネ・エコにもなります。また、紫外線によるフローリングやソファーの日焼け・劣化を軽減できるのもメリットです。



・カーポート、サイクルポートの代用


カーポートやサイクルポートがほしくても、駐車スペースの形状や位置の関係で建てられない場合もあるでしょう。しかし、その代わりにテラス屋根を利用できる場合があります。カーポートやサイクルポートの設置をあきらめた経験がある方は、テラス屋根で代用できないか確認してみてください。



・リビングの延長になる


リビングからお庭に続くスペースにテラス屋根を設置すると、まるでリビングルームが延長されたかのような快適な場所になります。家族や友人との団らんスペースとして最適で、お子様やペットを遊ばせる場所としても活用できます。ウッドデッキと組み合わせるのもおすすめです。




■テラス屋根の種類とサイズ



テラス屋根には、さまざまな種類やサイズがあります。ご自宅に適したテラス屋根を選ぶためには、どの部分にどのような種類があるのかを知っておくことが大切です。主なポイントごとに種類をご紹介します。



・屋根の支持方式


テラス屋根には、支柱をお庭に設置し屋根を外壁に固定する「固定タイプ」と、支柱のみで自立させる「独立タイプ」があります。独立タイプは外壁の工事が不要で、外壁に手を加えられない場合でも設置できますが、強度は固定タイプの方が上です。ご自宅の状況に合わせて選びましょう。



・屋根の形状


テラス屋根の形状には、大きく分けて「フラット型」と「アール型」があります。フラット型は屋根の先端がまっすぐになっているタイプ、アール型は先端にカーブがかかっているタイプです。フラット型は切り詰め加工などの施工性に優れ、アール型は風雨や日差しを遮る機能で勝っています。もちろん、見た目も重要な要素なので、バランスを考えて選びましょう。



・パネル素材の種類


テラス屋根のパネル素材(屋根材)には、日差しを遮る「ポリカーボネート製色つきパネル」や「クリアマットボード」、日差しを遮らない「ポリカーボネート製クリアパネル」、そして日差しを取り入れながら紫外線をカットする「UVカットパネル」といった種類があります。場所によっては日差しを取り入れた方がいいこともあるので、環境に合ったものを選んでください。



・サイズ


テラス屋根のサイズはさまざまで、幅は1間(約182cm)から3間程度のものがあります。多くの商品は連結させることが可能なので、広い場所にも対応可能です。出幅は2尺(1尺は約30cm)から10尺程度で、より大きくできる製品もあります。事前に設置場所を採寸しておき、最適なサイズのテラス屋根を選ぶといいでしょう。


また、オプションとして洗濯物を干すための物干し金具や、外部からの視線や風雨の吹き込みを防ぐ側面パネルを追加できるタイプもあります。目的に応じて自由にオプションを選択してください。



・バルコニーに設置できるタイプも!


テラス屋根には、バルコニーに設置できるタイプもあります。バルコニーに家の屋根のひさしが届かない場合に、代わりに設置するといいでしょう。目的は庭に設置する場合とほぼ同じで、洗濯物の雨よけ、日よけ、鳥の糞害対策、プライバシーの保護などが期待できます。




■テラス屋根購入時の注意点



テラス屋根を選ぶ際に特に注意しておきたいのが、耐雪性や耐風性などの強度の問題です。テラス屋根の強度が不足していると、大雪や強風に耐えきれず、倒壊したり吹き飛ばされたりする可能性が否定できません。


雪に対しては、一般地域用、積雪地域用、多積雪地域用といった種類があります。降雪量が多い地域では、大量の雪が積もっても耐えられる強度の製品を選ぶことが大切です。できれば地元の工務店に相談し、その地域に適した製品かどうかを担当者に確認することをおすすめします。


その他、屋根に積もる雪を落としやすいように屋根角度が調整できるオプション付き商品や、積雪1m対応タイプ、3階以上などの高所に向いた強風対応タイプなどもあります。十分に検討し、お住まいの地域の気候や環境に合ったテラス屋根を選んでください。




■テラス屋根の設置費用とメンテナンス方法



テラス屋根を設置する時は、費用にも目を向ける必要があります。LIXILの製品を参考に価格を見ていくと、最も安価な「スピーネ」が約17万円~、「ナーラ屋根・ナーラテラス」が約19万円~、「テラスVS」が約26万円~です。


これに工事代金などを加えたものが総費用になりますが、実際には値引き販売されていて、10万円以下で設置できる場合もあります。相場を見極めるためにも、複数の施工業者から見積もりをとって比較するのがおすすめです。


そして、忘れてはならないのは設置後のメンテナンスの問題です。テラス屋根は経年劣化していくのに加え、自然災害などによって破損する場合もあります。


屋根に穴が開けば雨や日光を防げなくなりますし、接続部が破損して屋根材が吹き飛ばされたり、柱が折れてテラスが倒壊したりするリスクも生じます。家族や近隣の方が事故に巻き込まれるおそれもあるため、定期的および災害後にメンテナンスを行うことが大切です。


屋根材が劣化・破損しているものの、支柱や基礎が無事な場合は、屋根材だけを交換修理できます。支柱が折れ曲がったり基礎部分がダメージを受けていたりする場合は、それらの部分の修繕も必要です。破損がひどければ、テラス屋根全体を買い替えた方がいい場合もあります。


なお、テラス屋根のパーツはホームセンターなどで購入できるため、DIYで修理しようとする方もいるかもしれませんが、原則としておすすめできません。修理に不備があれば、屋根が飛んだり支柱が折れたりするリスクがあるのに加え、高所作業中に転落するおそれもあるからです。簡単そうに見えても、点検や修理は専門業者に依頼しましょう。


ちなみに、テラス屋根が破損した原因が自然災害である場合は、火災保険の補償対象になる可能性があります。保険金がおりるかどうかを確認する意味でも、やはり専門業者にメンテナンスを依頼するのがおすすめです。




■テラス屋根の活用アイディアを紹介!



テラス屋根は、洗濯物干し場や物置としてのみ使われるケースも多いのですが、それは少しもったいない話です。テラス屋根を設置した場所にはいろいろな活用法があり、工夫次第で生活をより豊かにしてくれます。


たとえば、テラスにテーブルとチェアを設置すると、リラックス空間に早変わり。暖かい陽射しを浴びながら、読書やティータイムを楽しむことができます。雨の日に雨音を聞きながらのんびりするのもいいでしょう。


また、家族や友人を集めてBBQを開いたり、夜に星空を眺めながらディナーを味わったり、プランターで家庭菜園を作ったりといったアウトドアライフにも活用できます。屋内と屋外の中間の場所であることが、テラスの大きな魅力なのです。


テラス屋根を使いこなせば、暮らしの幅がぐっと広がります。アイディア次第でさまざまな使い方ができるので、ご家族の団らんや趣味の場として、お庭の空いている空間にテラス屋根を設置してみてはいかがでしょうか。



栃木県足利市を中心に活動する株式会社オオヤマは、外構・エクステリア・造園工事の専門業者です。入念な打ち合わせによるお客様と二人三脚のモノづくりを目指しており、どのようなお客様とも入念な打ち合わせを実施。コストやデザイン、商品など、ご要望を最大限に反映させたプランをご提案いたします。


テラス屋根の設置やリフォームの実績も豊富で、機能性とデザイン性を兼ね備えた施工が可能です。外構に関するお悩み・お困りごとがございましたら、どうぞお気軽にご相談ください。